わぶろぐ。

ミュージカルとか舞台が好きです。普段はTwitterに生息中

six the musical (2019/10)感想

観ました。遂に観ました。

six the musical

めちゃめちゃ楽しかったです。

 

www.sixthemusical.com

 

 

sixがウェストエンドで開幕したときに話がまわってきて、youtubeを見たわたしは一発で撃ち抜かれました。これは好きだ、絶対観なければならないと。この舞台、カーテンコールが撮影OKなので動画がネットにたくさん転がってたんですよ。その日のうちにCDを注文して毎日動画を漁る日が続きました。憑りつかれました。こんなに行きたいと思ったのは間違いなく動画のおかげなので、カーテンコール撮影OKは本当に効果あると思いますよ…。

来年からはブロードウェイでも開幕するのでトニー賞のパフォーマンスを待っています…!!

 

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1回目はマチネ公演に。

sixはスウィング、オルタネイト(…まぁどちらもだいたい同じ意味なのですが、1番手を支える方ですね)が結構居て、頻繁に舞台に上がっているんですよね。その方も観たいということで、出るだろうと踏んであえて(根拠なく)マチネを選択しました。


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ら!観たかったColletteに当たりました!わーい!

 

 

2回目は1番手で観たくて(根拠なく)土ソワレを選んだら…キター!!

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まずは曲の良さ。息つく暇もないほどの構成の良さ。6人のキャラクターの強さ。バンドも含めて全員女性という、今の時代に合うようなガールズパワー系。この作品他と比べて、ティーン層の支持が強いんですよね。チケット代も比較的安いということもあってか客の年齢は圧倒的に若かったです。学生たくさんでしたよ。1列後ろの子は恐らく中学生でした。めちゃめちゃ熱狂してて舞台上からファンサたくさんもらってたw

 

 

ここで、掻い摘んで作品の紹介を。

この作品のsixとは「ヘンリー8世の奥さん6人」です。6人が出てきて誰が一番不幸だったかを決めるというのが簡単なあらすじです。一人一人自分のことを歌っていきます。上演時間は75分間です。

 

それぞれの国や家での問題もあるのですが、本当に簡単に6人を紹介しますと…

①キャサリン・オブ・アラゴン

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もともとヘンリー8世のお兄さんの奥さんだった人。お兄さんが若くして亡くなり未亡人になったところを弟のヘンリー8世と結婚しました。夫婦仲は良かったのですが、男の子を死産したり生まれてすぐ亡くなったりと男が育たないというところから段々と仲が悪くなり…当時のキリスト教(カトリック)では離婚が認められていなかったため「もともと結婚自体が無効だった」という形にしたそう。

 

アン・ブーリン

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1番目のアラゴンの侍女でそれほど身分も高くなかったのですが、諸々もぎ取っていきました。が、こちらも男子が生めなかったことから拗れていき次の女性にヘンリー8世は心変わりしていきました。

そうなると彼にとって邪魔なアン・ブーリン。国王の暗殺を企てたこと、浮気、兄弟と近親相姦したという理由で(でっちあげられたとも言われています)ロンドン塔にて斬首刑。

↓今回、処刑された場所も見に行きました。
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ジェーン・シーモア

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1番目のアラゴンと2番目のブーリンの…こちらも侍女だった人。ヘンリー8世はブーリンとまだ籍を入れていた時にすでにシーモアに好意を寄せていたため、ブーリンが処刑された翌日に婚約を発表(ヘンリーヤバメ)

そして待望の男の子を出産したわけです。それがのちにヘンリー8世の後を継ぐエドワード6世。しかし酷い難産だったシーモアの容態は戻らずに出産して2週間もしないで亡くなってしまいます。しかも長男のエドワード6世も体が弱く15歳で亡くなります。そもそもの原因がヘンリー8世が遊び人で性病を貰っていたためと言われています…ホント最悪だ…

 

④アン・オブ・クレーヴズ

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ドイツの方。お話がすごいんです…。

お見合い用の絵画を見たヘンリー8世が「この子めっちゃキレイ!」と変装をして本物を見に行ったそうです。しかし現実は違ったらしい…本当に色んな意味で失礼な話だこと…。仲介人だったヘンリー8世の家臣が宮廷画家に盛れと言って描かせたらしい。で、この家臣は斬首刑、宮廷画家も身分剥奪。

結局結婚したらしいのですが、お互い微妙な感じだったため半年で離婚…じゃなくて、結婚の無効という形に。「王の妹」という称号と城と領地とお金を与えられ、クレーヴズ自身はその後の王室の行事にも参加するなど意外と上手くやっていたそうです。

 

⑤キャサリン・ハワード

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またも侍女シリーズ。4番目のクレーヴズの侍女。

良い家の子でしたが、子供が多くて放置気味で育てられたらしく字も書けず読めずだったらしい。国王と結婚することにワーイなっていたらしいが(学がなかったためよくわかっていなかったとも言われています)、時間が経つにつれてその大変さを実感することなり、昔の恋人と浮気をしてしまい…それがバレて斬首刑になりました。

ちなみに2番目のブーリンの浮気はでっち上げと言われていますが、ハワードは恋文が出てきたり斬首刑前に「トマス・カルペパーの妻として死にたかった」と言ったと言われているため、本当に浮気をしてしまったのではないかという意見が多いようです。

↓ハワードの幽霊が出ると言われている、ハンプトンコートの廊下にも行きました。
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⑥キャサリン・パー
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わたしの推し嫁です。(…とは?)

16歳で最初の結婚。21歳で2度目の結婚していて、ヘンリー8世とは3度目の結婚。そして21歳差。この頃はヘンリー8世の体調も思わしくなく、介護要員での結婚と言われています。2回も夫を看取ったのだからその辺慣れているでしょ…と。もともとお付き合いしていた人がいたのですが、王様からの命令ですからその人と別れて王のもとへ行きました。

彼女かなり頭が良かったようで、1番目の奥さんの子供(のちのメアリー1世)と2番目の奥さんの子供(のちのエリザベス1世)の身分をまず王位継承者に戻すことを行いました。ヘンリー8世が海外遠征したときに国王代理を務めたようですがその評判も良かったと。

ヘンリー8世が亡くなった後、待遇は相当良かったらしいのですが宮廷を出て結婚前にお付き合いしていたトマス・シーモアのもとへ行き4回目の結婚。子供もできて…もう!!おめでとう!!!!と言いたいところですが、まさかの旦那が浮気ですよ。浮気。

(国王にならって斬首しましょうと思いますけど)

更にはパー自身も出産後体調が良くなく、そのまま亡くなってしまいます。ちなみに旦那はパーの葬儀にも子供の洗礼式にも参列しなかったらしいです。

 

長くなりましたが、これがヘンリー8世の6人の奥さんの人生。

これだけでもう興味湧きません?

ちなみに来年に上演されるシェイクスピアの「ヘンリー8世」は1番目の奥さんと2番目の奥さんのときの話です。

 

 

とここまで、ヘンリー8世の"奥さん"と書いてきましたが…6番目のキャサリン・パーが歌う「I Don't Need Your Love」で

ヘンリー8世の"妻"だけじゃない。作家で本や歌を書き瞑想をした。女性教育のために戦い、 聖書を学んだ。女性に絵を描いてもらった。(当時はほぼ男性の職業)どうしてその話ができないのか?6人が1つと括られる。ヘンリーなしでは私たちは消える。

と歌っています。痺れます。

こういうところがこの作品の支持される理由の一つなんでしょうね。

 

 

以下余談です。

  

最後になりましたが、個人的な妄想日本人キャストを置いておきます。